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裴奉奇さんの花を見つけるプロジェクト結果発表

執筆者の写真: キボタネキボタネ

キボタネ若者PJT2022


裴奉奇さんの花を見つけるプロジェクト


結果発表


 2022年11月に開始されたキボタネ若者PJT「裵奉奇さんの花を見つけるプロジェクト」は、2023年4月29日に発表報告会を開いて終了しました。


 4月29日の発表報告会では、半年間裵奉奇さんの人生を見つめ、その被害と後遺症に向き合ってきたPJTメンバー13名が3つのグループ(アザミ、ホウセンカ、イワタバコ)に分かれてプレゼンテーションをおこないました。


 その結果、アザミが裵奉奇さんの花として選ばれました。プレゼンテーションはどれも素晴らしく、3グループのプレゼンテーションを聞いただけでも裵奉奇さんについて多くを知り、心を寄せることのできる内容でした。その中で一つを選ぶのは大変むずかしいことでしたが、アザミが選ばれたのは以下のような理由です。




 アザミは、草食動物から身を護るため葉に鋭いトゲがあります。そして綿毛状の種を風に乗せて飛ばします。この2つの特徴が裵奉奇さんを表す重要なポイントだと考えました。潔癖症で、取材者など周囲から身を守るようにひっそりと暮らしていた裵奉奇さん。日本軍「慰安婦」にされたことで心に刻まれた傷、その傷を掘り返そうとする人々に対する拒絶感として現れる裵さんの痛みを、アザミの葉の鋭いトゲが象徴しています。そして、母国でも放浪し、戦後の沖縄でも「落ち着かん、落ち着かんのよ」と焼跡にできた町々をさまよい歩いた姿は、まるで風に飛ばされ根を下ろせる場所を探し求めるアザミの種のようです。また、種にはもう一つの意味を込めました。実は裵さんも、決して殻に閉じこもり続けていたわけではなく、身近な理解者と交流する中で、自らの尊厳を回復する過程を歩み、日本政府の責任を問う声を上げていたのです。90年代に始まる解決運動に先駆けて、日本軍「慰安婦」問題の解決を求める声を挙げた裵奉奇さんの遺志が、金学順さんたちへの闘いへとバトンタッチされたことは、まさに裵さんの存在が解決運動の種になったことを示しています。


 今後、マリーモンドジャパンでは、裵奉奇さんの花としてアザミのパターンで様々な商品を販売していきます。アザミが描かれたマリーモンド商品を通して、裵奉奇さんの人生に心を寄せる人々が増えることを願っています。

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