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第3回『息づかい』上映会の報告

October 23, 2018

 

 

先日、10月7日(日)、『ナヌムの家』3部作連続上映会が、皆様のたくさんのご参加を得て無事に終わりました。誠にありがとうございました。

 

さて、第3回「息づかい」上映会の報告を、以下に掲載します。

キボタネの運営委員の朴さんに書いていただきました。

なお、『ナヌムの家』をご覧になった方から送っていただいた感想文も合わせて掲載させていただきます。

是非、ご一読ください。

 

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彼女たちの口から語られる言葉の一つ一つが心の中で生き続ける

 

朴 昌浩さん

 

7月から矯風会館で開催されてきた『ナヌムの家』3部作上映会も今回でいよいよ最終回。秋も深まってきた当日は涼しげな天気とも相俟ってか、参加者の皆さんの中にもどこか落ち着いた雰囲気が見られた。

今回の映画は被害者の姿だけでなく、被害者の家族の様子なども捉えている。一番印象的なシーンが後半部分に出てくるキム・ユンシムさんとその娘さんとのやりとりの場面だ。ユンシムさんは「慰安婦」であった自分の過去を書いた本の存在を娘さんに隠していたが、実は娘さんはその本をすでに読んでいたということがわかる。ユンシムさんはそのことを知って恥ずかしがるが、家族間の仲睦まじさも伝わってきてなかなかコミカルな場面に仕上がっている。被害当事者だけでなく、その家族も被害の影響を一緒に乗り越えていく様子が伝わってくる。

初めはピョン・ヨンジュ監督の撮影を嫌がっていたというハルモニたちもこの頃にはすっかり慣れてきていて、いくつかの場面ではハルモニ自身が聞き手となって他のハルモニにインタビューをしている。撮影を通じて当事者の姿勢も変わってきたことがわかる。

今回のトークゲストは劇作家の石原燃さん。『ナヌムの家』でハルモニたちが残してくれた言葉を宝物のように感じるとのこと。石原さんは「言葉の力」について取り上げていた。この映画に出てくるキム・ユンシムさんは書くことによって他の当事者と分かち合い、それによって声を上げられるようになった。この映画の内容は今の私達にもつきつけられているのではないだろうか。

『ナヌムの家』に登場するハルモニたちのほとんどはすでに故人となっている。しかし、彼女たちの口から語られる言葉の一つ一つが私たちの心の中で彼女たちの存在してきた証明としてこれからも生き続けていくことだろう。

 

 

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人生を「生きる」ヒントを得る

 

 

突然であるが、私は、一緒に住んでいた祖母のことが大好きな「ばあちゃん子」である。祖母はいつも温かく微笑み、周りの人を優しい気持ちにさせる。そんな祖母も90歳に近づき、人生の最終コーナーを迎えようとしている。私は、世話になった祖母に「良き人生だった」と思って人生の最期を迎えてもらいたいと思っている。この頃、私は、他者に寄り添う気持ちを通じて、自分の人生の意義を感じることができるのではないかと常々思っている。

 

 「ナヌムの家」の映画には、国籍は違えど、私の祖母と同年代の「おばあちゃん」であるハルモニ達が登場する。慰安婦問題の被害者であるハルモニ達は、いずれも、人生の最期の局面を迎えようとしている。ハルモニ達は、世間一般の平均寿命を考えれば「長寿」と言われる年齢かもしれない。しかし、ハルモニ達は、「このままでは死にきれない」と叫び、訴え続けている。この訴えは、戦時性暴力によって生涯一度の「自分の人生」を生きることができなかった人間の魂の「叫び」である。私は、慰安婦問題を知ってからまだ日が浅い。ある集会に参加し、講演者から「問題を知った者には、知った者なりの責任が伴う」という言葉を聞いて、私は、なぜか慰安婦問題に強く惹き付けられた。

 

 この映画は、「死」 や「痛み」をテーマにしただけでなく、ハルモニ達が共同生活を送る「日常」の姿を切り取っている。ハルモニ達が心や身体に深い傷を抱えながら懸命に生きている姿、他者に寄り添う姿、運動を通じて自分達の「人生」を取り戻そうとしている姿から、私は、人生に必要な「何か」を学ぶことができるのではないかと思う。

 

この映画は一度観ただけで、自分自身の「痛み」として捉えることが難しいかもしれない。しかし、私は、ハルモニ達が抱える「痛み」に寄り添うことで、「自分の人生を『生きる』とは何なのか?」、「人として『大切なもの』は何なのか?」について考える機会を得ることができた。この映画を通して、慰安婦問題の真実を知ると同時に、人生を「生きる」ヒントを得ることができると感じている。

 

 

 

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