キボタネ連続講座2026 若者が聴く-地元から始める日本軍「慰安婦」問題解決運動- 第3回 広島の感想
【広島・岡原美知子さんから学んだこと:想像力を持って社会と関わり、未来を作る】
私達は広島市在住の岡原美知子さんにお話を伺った。岡原さんは1972年から38年間、小学校の教壇に立ち、1991年から4年間は教職員組合専従を務めた。教育現場での権利運動を皮切りに、「慰安婦」問題、中国人強制連行・労働裁判、教科書問題等、多様な平和・人権課題に横断的に関わってこられた。今回は、被爆地であり軍都でもあった広島の地理的・歴史的背景、岡原さんが社会運動と深く関わった90年代の社会状況、そして教育現場を取り巻く問題について伺った。
本番に先立ち、私達の希望で広島でのフィールドワークを実施した(雪の中、岡原さんに車を出して頂き大変恐縮でした)。岡原さんに、比治山陸軍墓地・被服支廠といった軍都の歴史が色濃くが残る場所や、平和記念公園、その中に建立された学徒動員慰霊塔、韓国人原爆犠牲者慰霊碑などを丁寧に案内していただいた。また、市民団体「広島パレスチナともしび連帯共同体」の皆様にお会いして、短時間だが原爆ドーム前で、ガザでの虐殺に抗するスタンディングに参加した。東京へ戻る直前には、広島朝鮮初中高級学校の文化祭で、学生の皆さん素晴らしいダンス・演奏を鑑賞した。
夜は岡原さんのご自宅に泊めて頂いて遅くまで根掘り葉掘りお話を聞くなど、本当におんぶに抱っこの2日間だった。
その中で特に印象深かった3点を挙げたい。
第1に、戦争と平和を今まで以上に「自分ごと」と捉えるようになった。きっかけの1つは、岡原さんが司会を務められた広島平和教育研究所第3部門学習会『パレスチナの今を考える』へのzoom参加だった(25/09/28)。「あなた自身が今アクションを起こすべき」という講師陣のメッセージは強く心に残っていた。これまで平和活動を広島や長崎、沖縄、あるいは朝鮮の人々に背負わせているような罪悪感が心のどこかにあった。講師陣のメッセージは、広島での出会いや、岡原さんの様々な活動と重なった。東京に戻ってからは反戦デモへの参加、メール・faxでの抗議等、ささやかだが自分に出来る事を日常的に実践するようになった。
第2に、人権と教育の尊さを再認識した。私が子どもや女性として享受してきた権利が、先人達の手で守られてきた過程を知ることが出来た。同時に、教育現場が受けてきた弾圧について知った。現政権下で、人権や民主主義の脆さは一層浮き彫りになっている。より良い未来を後世に残すために、私も抗いたい。
第3に、岡原さん自身の魅力である。
岡原さんは若者へのメッセージとして「痛みへの想像力を持ってほしい。どんな未来にしたいか、想像を働かせてほしい」と仰った。本企画を通して、ご自身が他者への想像力を働かせ、領域に縛られず学び続けてきた方なのだと知る事ができた。人との繋がりを大切にして子どもや若者に温かい眼差しを向ける岡原さんは、大切なロールモデルとなった。お話を伺えた事は私の財産です。有難うございました。
藏内靖恵




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