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キボタネ連続講座2025「戦後」80年って!?東アジアの視点で問う「戦後」80年 第1回 台湾 の報告

キボタネ連続講座2025「戦後」80年って!?東アジアの視点で問う「戦後」80年

第1回 台湾 の報告

日時:2025年5月11日(日)19:00~21:00

講師:三澤真美恵さん


 全4回の連続講座第1回目は、三澤真美恵さんによる台湾における「戦後」に関するお話でした。連続講座全体の目的とも重なりますが、「戦後」という表現やその背後にある一方的な歴史の捉え方を問い直すきっかけとなる内容でした。

 まず、台湾について話すときによく耳にする「台湾は親日の国」という言葉ですが、日本において言われる「親日」が全く台湾の実態を捉えていないと感じました。「台湾ナショナリズムの民進党が親日」で、「中華ナショナリズムの国民党が反日」というイメージは、日本においてよく持たれるイメージだと思います。しかし、講座を通して2つの政党や2つのイデオロギーをもとに台湾を捉えることには限界があると感じました。例えば、日本軍戦時性暴力問題を明らかにする運動の中で、上記の二項対立を超え、活動家がサバイバーと闘ってきた話は、私自身も知らなかったことでした。

 また、「戦後」というイメージに関して、1945年以降も台湾で続いた戦時体制の歴史を聞くと、むしろなぜ「戦後」という言葉がここまで日本で定着しているのかと疑問に思うほどでした。二二六事件、白色テロ、四六事件をはじめとして、市民が「平和」とは程遠い状況の中で生きざるを得なかったことや、そこに日本の関与があったことは多くの人が知らない、もしくは漠然としか知らないことなのではないかと思います。

 講座最後の質疑応答の際に、「戦後責任」に関して、戦争を経験していない私のような世代であっても、主権者である人々は政府に対して関与しているというお話がありました。私が義務教育課程で受けた歴史教育について振り返ると、45年以降の「戦後」は現代史の中でも非常に短く、あくまでも「他国で起きている内戦」というような感覚を持つ内容であったことを思い出します。このような捉え方では、そもそも問題意識を持つこともなければ、日本政府に働きかける動機も起きないため、現状に深刻さを感じざるを得ませんでした。

 観光地としても人気の台湾ですが、日本と台湾の関係や長く続いてきた戦時体制について自分を含めどれだけの人が知っているでしょうか。東アジアの歴史に関心のある人だけでなく、台湾が好きな人や関心がある人はぜひ、この講座を受講してほしいと思います!


希望のたね基金

石田 凌太

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