top of page

性暴力・性搾取に取り組む若手活動家ツアー報告 第二日目

更新日:2020年6月9日


9月21日木曜日、ツアー二日目。

「タンポポ巡礼団」に参加し、1泊2日で全羅北道の全州(チョンジュ)と群山(クンサン)にある性売買の現場などをまわりました。

「タンポポ巡礼団」の資料によると、2000年と2002年群山で発生した性売買施設の火事惨事により、20名の性売買女性が犠牲となり、性売買女性の人権問題がいかに深刻であるかを世の中に知らせることになりました。それは2004年の性売買防止法制定の契機となりました。

「性売買問題解決のための全国連帯」は、彼女たちを記憶し、追悼し、同じようなことが二度と起きないようにという願いをこめて2006年から毎年9月、群山を訪れています。

  • 下月洞(ハウォルドン)性売買集結地企画展示「再び見る」観覧

ソウル下月洞のある性売買集結地、俗称「ミアリ」。80年代には400の業者がありましたが現在は100あまり。この地で相談所を運営し、アウトリーチ活動を続けて来た「性売買問題解決のための全国連帯」および女性人権センター[見る]は、再開発を前にミアリがどういう場所なのか、どういう意味で私たちに感じられているのかを、活動家とアーティストらが共同作業をとおして考え、作品化したそうです。ミアリのアーカイブ写真とともに展示されていました。

                    ミアリにある展覧会会場とポスター

                     会場風景 展示を見るメンバーたち

ホ・ナヨン「それにもかかわらず、通路の言葉たち」白いのれんをくぐりながら、そこに記された当事者たちのことばを読む。

キム・ドヒ「落ちた太極旗」(家事で燃えた業者から収集したオブジェ)

全州 ソンミ村を歩く+ソンミ村リボン・プロジェクトの展示を見る。全州の性売買集結地であるソンミ村を文化芸術と人権の空間に変化させようと、文化再生事業が推進される中、「全北女性人権支援センター」は、ソンミ村を女性人権侵害の空間から女性の人権を象徴する空間と文化芸術の空間に再構成するリボン・プロジェクト企画展示を実施。6人のアーティストと現場の活動家たちが時間をかけて共同で準備し、ソンミ村内の元業者の店舗3カ所が記憶の空間として再構成され、3つのセクション「見る」「つなげる」「結ぶ」で展示されていました。

ソンミ村通りを歩く。現在も40あまりの業者が営業中だ。

リボン・プロジェクト企画展示図録

業者の店舗内では女性たちが使用した家具や品物が利用され、性売買業者内部を再現されている。

チョン・ムンソン 「one's eyes」 性売買女性たちがさらされている視線のよう

ジャン・クンボム「 Mの年代記」 買春をしたことがあるかないかを尋ねる。首を振る瞬間を撮ったもの。

ソンミ村内の記憶の空間で開かれたオープニングトークコンサートと公演

全北女性人権支援センター長のソン・キョンスクさんより、ソンミ村の歴史について説明を聞く。

全州で一泊。

ご紹介したアート作品はほんの一部です。機会があれば、ぜひ現地でに足を伸ばしてみてくださいね。では、第三日目に続きます。乞うご期待!


閲覧数:172回0件のコメント

最新記事

すべて表示

連続講座第3回「不戦兵士の会:元兵士と市民による不戦運動の軌跡と、その先の運動へ」報告

連続講座第3回「不戦兵士の会:元兵士と市民による不戦運動の軌跡と、その先の運動へ」報告 日時:2024年2月11日(日)19:00~21:00 遠藤美幸さん(不戦兵士を語り継ぐ会・共同代表) 今回の講座では、元兵士の戦場体験の聴きとりを続けてこられた遠藤美幸さんをお招きして、「不戦兵士を語り継ぐ会」(旧・「不戦兵士の会」、1999年に「不戦兵士・市民の会」と改称)の歩みと今後の展望についてお話をう

連続講座第2回「東アジアの平和と民主主義」報告

【第2回】「東アジアの平和と民主主義」 日時:2024年1月14日(日)19:00~21:00 李泳采(イ・ヨンチェ)さん(恵泉女学園大学教授) magi 元々予定していた講師がケガの手術のため、李泳采さんが同じテーマで民主化運動記念事業会の活動を中心に、より幅広く韓国における民主化運動と過去清算の記憶・継承運動についてお話してくださいました。 今回の講座では、1980年の5・18光州民衆抗争や1

連続講座第1回「私たちには記憶すべきことがある」報告

【第1回】「私たちには記憶すべきことがある」 日時:2023年12月10日(日)19:00~21:00 真鍋祐子さん(東京大学東洋文化研究所・教授) 坪井佑介 希望のたね基金では2023年12月10日に第1回キボタネ連続講座を開催しました。第1回は本連続講座の総タイトルでもある「私たちには記憶すべきことがある」というテーマで、真鍋祐子さんにお話いただきました。『私たちには記憶すべきことがある』は韓

bottom of page